プラダー・ウィリ症候群と障害年金について【専門の社労士が徹底解説!】

こんにちは!

グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。

今回は、指定難病の1つであるプラダー・ウィリ症候群(Prader-Willi syndrome、PWS)について解説します。プラダー・ウィリ症候群は、遺伝子の異常によって引き起こされる先天性の症候群で、さまざまな症状が現れるため、日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

この病気は非常に稀なケースですが、もしご自身やご家族がプラダー・ウィリ症候群と診断され、日常生活に支障が出ている場合は、障害年金を受給できる可能性があります。 ぜひこの記事を参考に、障害年金制度への理解を深めていただければ幸いです。

プラダー・ウィリ症候群とは?

プラダー・ウィリ症候群は、特定の遺伝子異常によって引き起こされる疾患です。生まれつきの病気で、新生児期には筋緊張の低下や哺乳不良が見られることがあります。

成長とともに特徴的な症状が現れてきますが、特に代表的な症状として以下のものが挙げられます。

  • 過食と肥満: 満腹感が得られにくく、異常な食欲によって肥満になりやすいのが特徴です。

  • 発達の遅れ: 運動発達や精神発達の遅れが見られることがあります。

  • 低身長: 成長ホルモンの分泌が少なく、身長が伸びにくい傾向があります。

  • 特徴的な顔つき: 小さな手足、つり上がった目尻、狭い額などの特徴が見られることがあります。

  • 行動上の問題: かんしゃくを起こしやすい、こだわりが強いなどの行動特性が見られることがあります。

  • 内分泌系の問題: 性腺機能の低下、甲状腺機能の異常など、内分泌系の問題も多く見られます。

これらの症状は個人差が大きく、すべての方が同じ症状を示すわけではありません。しかし、多くの場合、生涯にわたって医療的なケアや支援が必要となります。

プラダー・ウィリ症候群と障害年金の関係

プラダー・ウィリ症候群の症状は多岐にわたり、その程度も様々です。特に、過食による重度の肥満、発達の遅れに伴う知的障害、行動上の問題などは、日常生活や社会生活に著しい制限をもたらす可能性があります。

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事が制限される場合に支給される公的な年金です。プラダー・ウィリ症候群の場合、その症状によって以下の点が評価の対象となります。

  • 身体機能の障害: 肥満による運動能力の低下、骨関節疾患など。

  • 精神機能の障害: 知的障害、行動障害(精神発達の遅滞、てんかん発作など)による社会生活能力の著しい制限。

これらの症状が、日常生活動作(食事、着替え、入浴など)や社会生活能力(人との交流、通勤、就労など)にどの程度影響しているかが、障害年金の支給可否や等級を判断する上で重要になります。

障害年金の申請のポイント

プラダー・ウィリ症候群で障害年金を申請する際には、以下の点に注意が必要です。

  1. 診断書の記載: 医師に、プラダー・ウィリ症候群の診断名だけでなく、現在の症状、日常生活での具体的な支障、治療状況などを詳しく記載してもらうことが非常に重要です。特に、精神・知的面での困難がある場合は、その具体的な状況を詳細に伝える必要があります。

  2. 病歴・就労状況等申立書: ご自身で病歴や日常生活の状況を具体的に記述する書類です。プラダー・ウィリ症候群特有の症状(過食、行動特性など)によって、どのように困っているのかを具体的に記載しましょう。

  3. 初診日の特定: 障害年金は、原則として初診日から一定期間が経過している必要があります。プラダー・ウィリ症候群は先天性の疾患ですが、症状によって初めて医療機関を受診した日が初診日となります。 20歳前に油浸されているケースが大半だと思われますが、この初診日を証明する書類が非常に重要です。

プラダー・ウィリ症候群は、症状が多岐にわたり、個々によって状況が大きく異なるため、障害年金の申請も複雑になるケースが多いです。グロースリンク社会保険労務士法人では、皆様一人ひとりの状況に合わせた丁寧なサポートを心がけております。ご相談は無料ですので、どうぞお気軽にお問い合わせください!

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