後縦靭帯骨化症(OPLL)と障害年金について【専門の社労士が徹底解説!】

こんにちは!

グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。

今回は、国の指定難病でもある「後縦靭帯骨化症(OPLL)」について、その症状や日常生活への影響、そして障害年金との関連性について詳しく解説していきます。後縦靭帯骨化症でお悩みの方はぜひ、目を通していただき、1つでも新たな知識を身に着けていただければ幸いです。

 

後縦靭帯骨化症(OPLL)とは?

後縦靭帯骨化症(Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament、略称OPLL)は、首や胸、腰の骨の中を走る後縦靭帯が骨のように硬くなり、肥厚していく病気です。この骨化が進むと、脊髄が通る「脊柱管」が狭くなり、脊髄やそこから枝分かれする神経根が圧迫されます。

この圧迫によって、様々な神経症状が引き起こされるのが特徴です。日本では特定疾患(難病)に指定されており、治療には専門的な対応が必要となります。

後縦靭帯骨化症の主な症状と日常生活への影響

後縦靭帯骨化症の症状は、骨化が生じる部位や進行度合いによって多岐にわたります。

  • 痛みやしびれ: 首や背中、肩甲骨周辺の痛みに加え、手足のしびれや感覚異常

  • 運動機能の低下: 箸が使いにくい、ボタンを留められないといった手指の細かな動きの障害(巧緻運動障害)や、歩行困難、つまずき

  • 筋力低下: 圧迫された神経の支配領域の筋力低下

それ以外にも、重症化すると、排尿・排便のコントロールが難しくなる膀胱直腸障害や、転倒をきっかけに急激に症状が悪化し、四肢麻痺に至るケースもあります。これらの症状は、日常生活や社会生活に著しい制限をもたらす可能性があります。例えば、長時間のデスクワークが困難になったり、重い物を持つことができなくなったり、バランスを崩して転倒しやすくなるなど、日常生活に大きな影響を与えることがあります。

特に、首を過度に反らす姿勢や、転倒には十分な注意が必要です。

後縦靭帯骨化症と障害年金

後縦靭帯骨化症は、その症状によって日常生活や仕事に大きな支障が生じる場合、障害年金を受給できる可能性があります。どの難病にも言えることですが、難病だからと言って必ず障害年金が受給できるわけではありません。 障害年金は、病気やけがによって生活や仕事に支障が出た場合に支給される公的年金制度として定められています。

後縦靭帯骨化症における障害年金の等級判定では、日常生活への影響具合や就労の可否が見られます。

これらの評価においては、医師が作成する診断書の内容が非常に重要になります。日常生活における具体的な支障や困難な状況を正確に医師に伝え、診断書に反映してもらうことが、適切な等級認定につながるカギとなります。

障害年金申請のポイント

後縦靭帯骨化症で障害年金を申請する際には、以下の点に留意しましょう。

  1. 初診日の特定: 障害年金の申請には、病気の原因となった傷病で初めて医師の診察を受けた「初診日」を特定することが重要です。初診日の特定に難儀するケースも多々見られますが必ず明確にする必要があります。

  2. 医師との連携: 日常生活で困っていること、具体的にできないことなどを詳細に医師に伝え、診断書に記載してもらうことが不可欠です。客観的な評価(例えば、日本整形外科学会頚部脊椎症性脊椎症治療成績判定基準など)も考慮されます。診断書の内容は受給できるかできないかの大きなファクターになります。しっかり担当医に反映してもらえるようにしましょう。

  3. 病歴・就労状況等申立書の作成: ご自身の言葉で、発症から現在に至るまでの病状の経過、日常生活や仕事への具体的な影響を詳細に記述します。診断書だけでは伝わりにくい、ご自身の苦労や困難な状況を具体的に伝える重要な書類です。

ご相談ください

後縦靭帯骨化症は、進行すると日常生活に大きな影響を及ぼす可能性のある病気です。もしあなたが後縦靭帯骨化症の症状により、日常生活や仕事に支障を感じていらっしゃるのであれば、障害年金の受給対象となるかもしれません。

当事務所では、障害年金に関する無料相談を受け付けております。ご自身の状況で障害年金が受給できるのか、どのように申請を進めればよいのかなど、ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。あなたの負担を少しでも軽減できるよう、全力でサポートさせていただきます。

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