難病でも障害年金はもらえるの?【専門の社労士が徹底解説!】
こんにちは!
グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。
「難病って障害年金もらえるの?」
この質問、実はたくさんの方からいただくんです。結論から言いますと、難病の方でも障害年金を受給できる可能性は十分にあります。
次の文章は、「障害認定基準」という厚生労働省から出ている障害の程度を審査するための書類からの抜粋です。
「いわゆる難病については、その発病の時期が不定、不詳であり、かつ、発病は緩徐であり、ほとんどの疾患は、臨床症状が複雑多岐にわたっているため、その認定に当たっては、客観的所見に基づいた日常生活能力等の程度を十分考慮して総合的に認定するものとする。 なお、厚生労働省研究班や関係学会で定めた診断基準、治療基準があり、それに該当するものは、病状の経過、治療効果等を参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。」 |
(引用:https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/ninteikijun/20140604.files/01.pdf)
上記の通り、「難病の対象疾患だからというだけで、障害年金が受給できるとは限りません。日常生活における動作などに支障があるかを総合的に考慮されて認定」されることになります。
今現在、指定難病は348疾病にも及んでいます。
難病と診断されたら、必ずもらえるってことではない
障害年金は、病名だけで「はい、どうぞ」と支給されるものではありません。大切なのは、その病気やケガによって、日常生活や仕事にどのくらいの支障が出ているか、という「障害の状態」なんです。
障害年金をもらうための大切なポイント
では、難病で障害年金をもらうためには、どんなことをクリアする必要があるのでしょうか?簡単にですがまとめます。
1. 障害認定基準に当てはまるか
一番大事なのは、厚生労働省が定めている「障害認定基準」に、あなたの現在の状態が当てはまるかどうか、です。難病には本当に色々な種類がありますが、それぞれの病気ごとに、「こんな症状が、これくらいの重さだったら障害年金の対象になりますよ」という基準が定められています。
例えば、
-
神経系の難病なら、手足のしびれや動かしにくさ、歩きづらさなどで、普段の生活に大きな影響が出ている場合
-
膠原病なら、関節の痛みや炎症、内臓の機能が悪くなって、仕事や家事が思うようにできない場合
など、病気の種類によって、注目される症状は変わってきます。ご自身の病気がどんな基準で判断されるのか、一度確認してみるといいでしょう。
2. 初診日をきちんと証明できるか
障害年金を請求する上で、「初診日」はとっても重要なんです。初診日というのは、障害の原因となった病気やケガで、生まれて初めてお医者さんの診察を受けた日のことです。この初診日が「いつだったか」をきちんと証明できるかどうかが、年金をもらえるかどうかに大きく関わってきます。
難病の場合、発病から診断がつくまでに時間がかかることも少なくありません。「初診日の証明、どうしよう…」と困ったら、ぜひ当事務所にご相談ください。
3. 年金保険料をしっかり払っていたか(納付要件)
初診日の前日までに、以下のどちらかの条件を満たしている必要があります。
-
初診日がある月の前々月までの公的年金の加入期間のうち、3分の2以上の期間で保険料を納めるか、免除されていたこと
-
初診日に65歳未満で、初診日がある月の前々月までの1年間で、保険料の未納期間がないこと
「年金保険料、ちゃんと払ってたかな…」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。年金事務所で確認できますし「マイナポータル」サイトでの確認も可能です。なお、先天性の疾患とみなされる場合、20歳前に初診日がある場合などは年金の納付要件は問われません。
4. 診断書の内容が決め手!
お医者さんに書いてもらう診断書は、あなたの障害の状態を日本年金機構に伝えるための、一番大切な書類といっても過言ではありません。診断書には、普段の生活の様子や、仕事にどう影響しているかなど、詳しく書いてもらう必要があります。
「先生にどう伝えたらいいんだろう…」
そんなふうに悩んでしまう方もいらっしゃいますよね。当事務所では、診断書を書いてもらう際のポイント等、直接担当医の先生とお話して診断書作成にかかるサポートを行っております。
難病と闘うあなたへ
難病と向き合いながら日々を過ごすことは、心身ともに本当に大変なことだとお察しいたします。障害年金は、そんなあなたの生活を経済的に支えてくれる、大切な制度です。
「私でも対象になるのかな…」
「手続きが難しそうで、なんだか気が重い…」
そう思って、申請を諦めてしまっていませんか?
障害年金の申請は、確かに複雑な手続きが必要ですが、私たち専門家である社労士がお手伝いすることで、あなたの負担をぐっと減らすことができます。
当事務所では、難病をお持ちの方からのご相談をこれまでにもたくさんお受けしてきました。無料相談を実施しておりますので、まずは、どうぞお気軽にご連絡ください。あなたの状況をじっくりとお伺いし、障害年金を受け取れる可能性について、わかりやすく丁寧にご説明させていただきます。
【指定難病一覧】
指定難病(医療費の助成対象となる疾患)
その他、膠原病でも受給できる可能性があります。
- ベーチェット病
- 全身性エリテマトーデス
- 全身性強皮症
- 皮膚筋炎/多発性筋炎
- 結節性多発動脈炎
- 顕微鏡的多発血管炎
- 高安動脈炎
- 悪性関節リウマチ
- 多発血管炎性肉芽腫症
- 混合性結合組織病
- シェーグレン症候群
- 成人スチル病
- 好酸球性多発血管炎性肉芽腫
- 巨細胞性動脈炎
- 原発性抗リン脂質抗体症候群