特別障害者給付金ってなに?【専門の社労士が徹底解説!】

こんにちは!
グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。
今回は、「特別障害者給付金」についてお話しします。障害年金について調べている方の中には、この制度の名前を聞いたことがあるけど、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。実は、特別障害者給付金は、障害年金が受給できない特定の条件下にある方を救済するために設けられた、非常に大切な福祉的措置です。今回は、この制度の詳しい内容と、受給対象者になるかどうかを判断するための基準をご説明します。
特別障害者給付金とは?
特別障害者給付金の背景を理解するためには、まず日本の年金制度の歴史を少し知る必要があります。現在の制度では、障害年金を受給するための重要な要件として「保険料納付要件」があります。これは、初診日の前日において、初診日の前々月における直近1年間に未納期間がないこと、もしくは初診日の前々月におけるすべての被保険者期間のうち、3分の2以上が保険料納付済期間または保険料免除期間であることが必要というものです。言い換えると、初診日の前日には少なくとも国民年金の被保険者でなければならないということです。
ところが、かつての日本の年金制度では、20歳を過ぎても国民年金の加入が任意であった時代がありました。そのため、当時国民年金に加入していなかった方は、その後障害を負ってしまっても、保険料納付要件を満たせないために障害年金を受給することができないという問題がありました。そのような方々を救済するために設けられたのが、この「特別障害者給付金」なのです。
特別障害者給付金は、現在であれば障害基礎年金の1級または2級に相当する重度の障害があるにもかかわらず、当時の制度上の理由により障害年金を受給できなかった方々に対する福祉的措置です。
受給対象者は誰?
特別障害者給付金を受給できる対象者には、大きく分けて二つのグループがあります。
まず第一は、国民年金が任意加入であった当時に学生であった方です。平成3年3月以前に高校生、大学生、専門学校生などであった方が該当します。当時、学生は国民年金への加入が義務付けられておらず、任意であったため、加入していなかった学生の方が後に障害を負ってしまった場合、障害年金の保険料納付要件を満たすことができなかったのです。
第二は、被用者年金制度に加入していた配偶者がいた方です。厚生年金保険や共済組合などに加入している配偶者がいた場合、そのご配偶者自身は国民年金に加入する必要がなかったため、国民年金は任意加入対象となっていました。そのような方が初診日時点で配偶者の被用者年金制度の加入者であった場合、国民年金に加入していなくても違法ではなかったため、後に障害を負っても保険料納付要件を満たすことができないという問題が生じていたのです。
また重要な点として、障害基礎年金や障害厚生年金、障害共済年金などをすでに受給している方は、特別障害者給付金の対象にはなりません。この給付金は、あくまでも他の障害年金を受給できない方のための制度です。
受給額はいくら?
特別障害者給付金の月額は、現在のところ1級が月額約53,000円、2級が月額約42,000円となっています。ただし、この金額は毎年度、前年の消費者物価指数の変動に合わせて見直しされるため、年ごとに若干の変動があります。金額の詳細については、お住まいの市区町村の年金事務所にお問い合わせいただくことをお勧めします。
請求の手続きと必要書類
特別障害者給付金を請求する際の手続きは、障害基礎年金の請求とは異なる点があります。特別障害者給付金の申請は、初診日の証明や医師の診断書などの書類がなくても申請を受け付けてもらえるというのが特徴です。これは、当時の制度上、記録が不明確になっているケースが多いことに対応した配慮です。
申請書類としては、特別障害給付金請求書のほか、おおむね障害基礎年金請求に必要な書類と同様のものが求められます。ただし、任意加入対象であったことを証明する書類が別途必要になります。
学生であった方の場合には、在学証明書が必要となります。もし学校が廃校になっていて在学証明書が取得できない場合は、卒業証明書や卒業証書、成績通知票など、その当時に在学していたことが明らかになる書類で代用できます。一方、配偶者が被用者年金制度に加入していた方の場合は、初診日において配偶者がどのような年金制度に加入していたのかを明らかにすることができる書類が必要となる場合があります。
申請は、お住まいの市区役所や町村役場の年金窓口に特別障害給付金請求書を提出することで行います。ただ、特別障害者給付金の支給が決定されると、請求月の翌月分から支給が開始されるという点も覚えておきましょう。
審査の流れと重要なポイント
申請を受け付けてもらえるハードルが低い特別障害者給付金ですが、実際に支給が決定されるまでには、障害基礎年金と同様の審査が行われます。支給決定の段階では、初診日の証明、医師の診断書、病歴・就労状況等申立書などの提出が必要になります。
そのため、もし申請をしようと考えているのであれば、早めに記録や医学的証拠を集め始めることをお勧めします。特に初診日を証明することは、障害年金の審査において非常に重要です。初診日がいつであるかによって、特別障害者給付金の対象期間に該当するかどうかが決まるためです。
実際の手続きを進める際に、ご自身で対応するのが難しい場合は、社会保険労務士に手続きの代行を依頼することもご検討ください。専門家のサポートを受けることで、スムーズで確実な申請が可能になります。
最後に
特別障害者給付金は、年金制度の歴史的背景により生じた不公正を是正するための、大切な福祉的措置です。当時の制度上の理由で障害年金を受給できなかった方の中には、この制度について知らないままの方もいるかもしれません。
もし、あなたが過去に学生であった時期に初診日があったり、当時配偶者が被用者年金制度に加入していたりした場合は、特別障害者給付金の受給対象者になる可能性があります。少しでも心当たりがあれば、一度お住まいの市区町村の年金窓口に相談されることをお勧めします。
障害年金についてのご質問やご相談がございましたら、グロースリンク社会保険労務士法人までお気軽にお問い合わせください。皆様の障害年金受給のサポートに、全力でお力になります。
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