摂食障害(拒食症・過食症)で障害年金はもらえる?対象になるケースを社労士が解説!
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こんにちは!
グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。
摂食障害(拒食症・過食症)は、心のバランスの乱れから生じる、本人の意志や性格の問題ではない病気です。症状によって、体力や気力が続かず、仕事や日常生活が思うように送れなくなる方も少なくありません。名古屋・岡崎・豊田エリアでも、「摂食障害で障害年金はもらえるの?」というご相談をいただくことがあります。結論からお伝えすると、摂食障害は原則として障害年金の対象になりにくい傷病ですが、状況によっては受給できる可能性があります。この記事では、その考え方を、できるだけわかりやすく解説します。
この記事の要点まとめ
- 摂食障害は認定基準上「神経症」に分類され、原則として障害年金の対象になりにくい
- ただしうつ病など対象となる病気を併発している場合は、可能性がある
- 精神病の病態を示している場合も、対象傷病に準じて審査されることがある
- 身体の衰弱が重い場合、「その他の障害」として申請するケースもある
- カギは正確な診断名と、生活の支障の丁寧な把握
摂食障害は、原則として対象になりにくい
最初に、正直にお伝えしておかなければならないことがあります。
障害年金の認定基準では、摂食障害は「神経症」に分類されるとされています。そして神経症は、症状が重くても原則として障害年金の対象にはならないという扱いになっています。
つまり、「食べられない」「食べ過ぎてしまう」という症状そのものだけでは、どんなに生活が苦しくても、審査で認められにくいのが実情です。ここは、期待だけを持っていただかないよう、はっきりとお伝えしておきます。
それでも、対象になる可能性があるケース
「では、摂食障害では絶対に受給できないのか」というと、そうではありません。次のようなケースでは、受給の可能性があります。
①うつ病など、対象となる病気を併発している場合
摂食障害の方は、うつ病や双極性障害などを併発していることが少なくありません。これらは障害年金の対象となる病気です。この場合、診断書にその診断名(うつ病など)が記載されれば、対象として審査される可能性があります。
②「精神病の病態」を示している場合
認定基準では、神経症であっても「精神病の病態を示している場合」には、対象傷病に準じて取り扱うとされています。症状の実態が、対象となる精神疾患に相当すると認められれば、道が開けることがあります。
③身体の衰弱が重い場合
摂食障害によって身体が著しく衰弱し、日常生活に大きな支障が出ている場合、精神の障害ではなく「その他の障害」として申請し、認められたケースもあります。身体面の状態に着目するアプローチです。
カギは「正確な診断名」と「生活の実態」
これらのケースに共通するのは、「摂食障害」という病名だけで判断せず、実際の病態や併発している疾患に着目するという点です。
- 併発している精神疾患が、診断書に正しく反映されているか
- 日常生活や就労に、どれだけの支障が出ているか
- 身体面の状態が、どの程度深刻か
こうした点を丁寧に整理し、どの診断名で・どの様式で申請するかを見極めることが、受給の可能性を大きく左右します。この判断は非常に専門的なため、自己判断で「無理だ」とあきらめる前に、専門家に相談する価値があります。
何よりも、まず治療を大切に
障害年金は、あくまで治療に専念するための生活を支える制度です。摂食障害は、適切な治療によって回復に向かう病気です。
「食べられない・食べ過ぎてしまう」ことは、決してあなたの弱さや甘えではありません。まずは信頼できる医療機関につながり、治療を続けることが何より大切です。そのうえで、経済的な不安が治療の妨げになっているなら、障害年金という選択肢を検討してみてください。一人で抱え込まず、周りの支援を頼ってくださいね。
よくある質問
Q1. 主治医に「摂食障害は障害年金の対象外」と言われました。本当に無理ですか?
A. 摂食障害そのものは原則対象外ですが、併発している精神疾患や身体の状態によっては、可能性があります。あきらめる前に、専門家に状況を確認してもらう価値があります。
Q2. うつ病も診断されています。この場合はどうなりますか?
A. うつ病は障害年金の対象です。診断書にうつ病の診断名と、その症状による生活の支障が正しく記載されれば、対象として審査される可能性があります。
Q3. 働くのが難しいのですが、対象になりますか?
A. 就労の可否だけでなく、日常生活全体の支障が総合的に見られます。まずは現在の状態を専門家にご相談ください。
Q4. 相談するとき、何を伝えればいいですか?
A. 診断名、通院の経過、日常生活で困っていること、併発している症状などを整理しておくと、可能性を判断しやすくなります。
参考文献
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/shougainenkin/ninteikijun/20140604.html - 厚生労働省「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12501000-Nenkinkyoku-Soumuka/0000111682.pdf - 厚生労働省「摂食障害情報ポータルサイト」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/sesshoku.html
執筆者紹介

土江 啓太郎(つちえ けいたろう)
社会保険労務士/グロースリンク社会保険労務士法人 代表
皆様、こんにちは。グロースリンク社会保険労務士法人の代表、土江 啓太郎です。私たちの事務所は、”幸せ”と”利益”を両立する「いい会社」を増やすことを経営理念として、労務管理の専門知識をもって、皆様の職場での様々な課題に対応しております。特に、障害年金の請求をお考えの皆様には、適切な手続きをサポートし、権利が確実に守られるよう尽力しています。私たちのミッションは、職場の健全な発展をサポートし、労働者の皆様が安心して働ける環境を提供することです。長年の経験と専門知識を活かして、障害をお持ちの方々が公正な支援を受けられるように助言及びサポートを提供させて頂いています。これからも、皆様の期待に応え、社会全体の福祉向上に貢献することを目指していきます。障害年金についてご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。共に、より良い未来を築いていきましょう。
※本記事は一般的な情報であり、個別の受給可否を保証するものではありません。認定は個別の病状・診断により判断されます。摂食障害の治療については、必ず医療機関にご相談ください。



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