年金の「意向確認書」が届いたら?45日以内に対応しないとどうなるか解説!

社会保険労務士 土江


こんにちは!グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。

「日本年金機構から、簡易書留で茶色い封筒が届いた」「”意向確認書”って書いてあるけど、何もしなくていいの?」——2026年8月から、年金受給者の方に「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」が順次届いています。名古屋・岡崎・豊田エリアのご家族からも、戸惑いの声をいただきます。この書類は、「何もしないと同意したことになる」という珍しい仕組みで、45日という期限もあります。この記事では、意向確認書の内容と、45日以内に対応しないとどうなるかを、わかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ

  • 「意向確認書」は年金の振込口座を「公金受取口座」に登録してよいかを尋ねる書類
  • 登録してよい人は手続き不要(放置でOK)。45日返送がないと「同意」とみなされ登録される
  • 登録したくない人だけ、45日以内に「不同意申出書」を返送する
  • 対象は主に65歳以上の年金受給者。生年月日ごとに順次発送
  • 電話・SMS・メールで口座番号や暗証番号を聞くのは詐欺。この制度と無関係

「意向確認書」とは何の書類?

今回届いている「意向確認書」は、正式には「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」といいます。日本年金機構から、簡易書留(茶色の封筒)で届きます。

これは、あなたが今、年金を受け取っている口座を、「公金受取口座」として登録してよいかどうかを確認する書類です。

「公金受取口座」とは、給付金や還付金などを国から受け取るために、あらかじめ登録しておく口座のことです。登録しておくと、将来の給付金などの手続きがスムーズになります。

【重要】何もしないと「同意」とみなされます

この制度で最も注意したいのが、「何もしないと、同意したものとして扱われる」という点です。

  • 年金の振込口座を登録してよい方 → 手続き不要。そのまま放置でかまいません
  • 登録したくない方 → 同封の「公金受取口座登録不同意申出書」を45日以内に返送します

つまり、受け取ってから45日以内に不同意の返送がないと、自動的に「同意」となり、年金の振込口座が公金受取口座として登録されます。これが「45日ルール」です。

登録して問題ない人が多いですが…

「勝手に登録されるなんて不安」と感じるかもしれませんが、年金の振込口座をそのまま公金受取口座にすること自体に、大きなデメリットはありません。登録されるのは、意向確認書に記載された年金振込口座の1つだけで、複数の口座が一括登録されるわけではありません。

そのため、多くの方は放置(=同意)で問題ないとされています。一方で、「給付金などを別の口座で受け取りたい」「この口座は登録したくない」という方は、45日以内に不同意申出書を返送してください。

「受け取れなかった」場合は逆の扱いに

意外と知られていないのが、意向確認書を受け取れなかった場合の扱いです。

簡易書留が不在で受け取れず、返送もされなかった場合は、「意向を確認できなかった」ものとして、登録はされません。「45日放置=同意」とは逆の扱いになります。ご家族が施設に入所中などで郵便を受け取れないケースでは、この点も知っておくとよいでしょう。

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【要注意】この制度に便乗した詐欺に気をつけて

この制度の開始に便乗した詐欺が心配されています。次の点を、ご家族にも共有してください。

  • 日本年金機構が、電話・SMS・メールで口座番号や暗証番号を聞くことはありません
  • 手続きは、届いた書類を返送する(または放置する)だけです
  • ATMの操作を求められることも、手数料を請求されることもありません

「口座情報を教えてほしい」「ATMで手続きを」といった連絡が来たら、それは詐欺です。応じず、家族や年金事務所に相談してください。

障害年金の「年金受給選択申出書」とは別物です

なお、障害年金を受給している方の中には、65歳で老齢年金との選択をする際に提出する「年金受給選択申出書」と混同される方がいます。

  • 意向確認書=口座を公金受取口座に登録してよいかの確認(今回のもの)
  • 年金受給選択申出書=どの年金を受け取るかの選択(65歳のときなど)

この2つはまったく別の手続きです。届いた書類が何のためのものか、よく確認しましょう。

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まとめ

  • 意向確認書は、年金振込口座を公金受取口座に登録してよいかを尋ねるもの
  • 登録してよいなら手続き不要(放置で同意)/登録したくないなら45日以内に不同意申出書を返送
  • 登録されるのは記載の1口座のみで、大きなデメリットはない
  • 受け取れなかった場合は登録されない(放置とは逆)
  • 口座番号・暗証番号を聞く連絡は詐欺。応じないこと

「この書類、どうすればいいの?」と迷ったら、まずは落ち着いて、届いた書類の内容と返送期限をご確認ください。ご不安なときは、年金事務所や専用のフリーダイヤルにご相談を。

障害年金に関するご相談は、名古屋・岡崎・豊田を中心に、グロースリンク社会保険労務士法人が無料で承っております。電話・LINE・オンラインでもお気軽にどうぞ。

よくある質問

Q1. 意向確認書を放置すると、どうなりますか?
A. 受け取ってから45日以内に不同意の返送がないと、「同意」とみなされ、年金の振込口座が公金受取口座として登録されます。登録してよい方は、放置で問題ありません。

Q2. 登録したくない場合はどうすればいいですか?
A. 同封の「公金受取口座登録不同意申出書」を、受け取った日から45日以内に返送してください。

Q3. 登録すると、何かデメリットはありますか?
A. 登録されるのは年金振込口座の1つだけで、大きなデメリットはないとされています。給付金などの受け取りがスムーズになるメリットがあります。

Q4. 「口座番号を教えて」と電話がきました。本物ですか?
A. 詐欺の可能性が高いです。日本年金機構が電話・SMS・メールで口座番号や暗証番号を聞くことはありません。応じず、年金事務所などにご相談ください。

参考文献

  1. 日本年金機構「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書について」
    https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/ikokakunin.html
  2. デジタル庁「年金受給者への意向確認に基づく公金受取口座の登録」
    https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/pension-confirm
  3. 日本年金機構「年金の併給または選択」
    https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/shikyu/20140421-02.html

執筆者紹介

社会保険労務士 土江啓太郎

土江 啓太郎(つちえ けいたろう)

社会保険労務士/グロースリンク社会保険労務士法人 代表

皆様、こんにちは。グロースリンク社会保険労務士法人の代表、土江 啓太郎です。私たちの事務所は、”幸せ”と”利益”を両立する「いい会社」を増やすことを経営理念として、労務管理の専門知識をもって、皆様の職場での様々な課題に対応しております。特に、障害年金の請求をお考えの皆様には、適切な手続きをサポートし、権利が確実に守られるよう尽力しています。私たちのミッションは、職場の健全な発展をサポートし、労働者の皆様が安心して働ける環境を提供することです。長年の経験と専門知識を活かして、障害をお持ちの方々が公正な支援を受けられるように助言及びサポートを提供させて頂いています。これからも、皆様の期待に応え、社会全体の福祉向上に貢献することを目指していきます。障害年金についてご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。共に、より良い未来を築いていきましょう。

※本記事は2026年9月時点の情報です。意向確認書の詳細・返送期限は、お手元の書類および日本年金機構の公式情報をご確認ください。


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