年金の書類を装った詐欺にご注意——障害年金・給付金の便乗詐欺の手口と対策

社会保険労務士 土江


こんにちは!

グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。

近年、日本年金機構や年金事務所を装った詐欺が急増しています。「年金の書類が届いた」「年金機構から電話がきた」というタイミングを狙い、お金や個人情報をだまし取ろうとする手口です。障害年金や年金生活者支援給付金の手続き案内が届く時期は、こうした便乗詐欺にも特に注意が必要です。名古屋・岡崎・豊田エリアの皆さまにも、被害に遭わないよう知っておいていただきたく、この記事で詐欺の手口と対策をまとめました。ご家族にもぜひ共有してください。

この記事の要点まとめ

  • 年金機構を装う詐欺(電話・メール・SMS)が全国的に急増している
  • 「支給が止まる」「還付金がある」「差押える」と不安を煽るのが典型的な手口
  • 日本年金機構がメールで口座番号を聞いたり、支払いを求めたりすることはない
  • ATM操作・PayPayなどでの送金を指示されたら100%詐欺
  • 迷ったら、書類の公式窓口や家族に確認。警察相談は#9110

なぜ今、年金がらみの詐欺が増えているのか

障害年金や年金生活者支援給付金は、手続きの案内やはがきが郵送で届く制度です。こうした「本物の書類」が届く時期は、詐欺グループにとっても狙い目です。「年金の手続き」という言葉に本物・偽物が入り混じり、見分けにくくなるためです。

警察庁の統計でも、年金機構を装った不審な電話は年々増加しており、特に自動音声ガイダンスを使った手口は、令和7年度に1,600件を超えるなど急増しています。他人事ではありません。

典型的な詐欺の手口

①「年金の支給が止まる」と不安を煽る電話(自動音声)

「書類の提出確認が取れないため、手続きをしないと年金の支給が止まります」といった自動音声ガイダンスが流れ、ダイヤル操作や折り返しの電話を指示。そこで個人情報を聞き出そうとします。最も急増している手口です。

②「還付金・給付金が戻る」とATMへ誘導

「保険料の納めすぎで還付金があります」「給付金が戻るので手続きを」などと言い、ATM(現金自動預け払い機)に行くよう指示します。ATMで還付金を受け取れることは絶対にありません。ATMを操作させて、逆に相手に送金させるのが狙いです。

③「差押える」と脅してキャッシュレス送金させるメール

「【重要】差押予告通知書(最終通知)」といった件名で、「未納保険料を払わないと財産を差し押さえる」と脅すメールです。リンクをクリックするとPayPayなどの送金画面に誘導され、わずかな操作で送金してしまいます。2026年に入って全国的に多発しています。

④実在しない部署をかたるメール

「日本年金機構年金払戻管理局」「払戻返金部門」など、実際には存在しない部署名を名乗り、年金の残金を振り込む名目で、氏名や口座番号を返信させようとします。

⑤アンケートを装って個人情報を聞き出す

調査・アンケートと称して、家族構成・預貯金残高・口座番号・クレジットカード番号などを聞き出そうとします。

お電話でのお問い合わせ 052-756-3061

だまされないための「4つの鉄則」

鉄則① 年金機構はメールで口座番号を聞かない・支払いを求めない

これが最も大切です。日本年金機構が、メールやSMSで口座番号・暗証番号を尋ねたり、支払いを求めたりすることは一切ありません。そういう連絡が来たら、それだけで詐欺と判断できます。

鉄則② 「ATM」「PayPayで送金」は100%詐欺

還付金や給付金を受け取るために、ATMを操作させられることはありません。また、年金の支払いをPayPayなどのキャッシュレス決済で求めることもありません。これらを指示されたら、間違いなく詐欺です。

鉄則③ 「今すぐ」「本日中」「支給が止まる」で焦らない

詐欺は不安と焦りを利用します。「今日中に手続きしないと年金が止まる」などと急かされても、いったん電話を切り、落ち着いて確認しましょう。本物の手続きに、電話一本で即対応を迫るような緊急性はありません。

鉄則④ 自分で公式の窓口を調べて確認する

不審な連絡が来たら、そのメールやSMSのリンク・電話番号は使わず、自分で日本年金機構の公式サイトを検索するか、届いた本物の書類に記載された窓口、または年金事務所に確認しましょう。「ねんきんネット」で自分の年金記録を確認するのも有効です。

もし不安なとき・被害に遭ったときは

  • 判断に迷うとき:警察相談専用電話「#9110」、または消費者ホットライン「188(いやや)」に相談を
  • お金を振り込んでしまった:すぐに警察(110番)と、振込先の金融機関に連絡を
  • 個人情報を教えてしまった:年金事務所や金融機関に連絡し、対応を相談してください

一人で抱え込まず、まずは家族や公式の窓口に相談することが、被害を防ぐ・広げないための第一歩です。

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まとめ

  • 年金の書類・手続きに便乗した詐欺が全国的に急増している
  • 「支給が止まる」「還付金」「差押える」と不安を煽るのが典型
  • 年金機構はメールで口座番号を聞かない・支払いを求めない
  • ATM操作・PayPay送金の指示は100%詐欺
  • 焦らず、自分で公式窓口を調べて確認。迷ったら#9110へ

障害年金や給付金の本物の手続きについてご不安なことがあれば、私たち専門家にご相談いただくのも一つの方法です。「この書類は本物?」「どう手続きすればいい?」という確認だけでも構いません。

名古屋・岡崎・豊田を中心に、グロースリンク社会保険労務士法人では障害年金の無料相談を承っております。電話・LINE・オンラインでもお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q1. 年金機構から「支給が止まる」と電話がきました。本物ですか?
A. 自動音声で「支給が止まる」と急かし、ダイヤル操作や折り返しを求めるのは典型的な詐欺の手口です。いったん切り、公式窓口に自分で確認してください。

Q2. 「還付金がある」と言われ、ATMに行くよう指示されました。
A. 詐欺です。還付金をATMで受け取れることはありません。絶対に操作せず、家族や警察(#9110)に相談してください。

Q3. 年金の未納で「PayPayで払え」とメールがきました。
A. 詐欺です。日本年金機構がPayPayなどでの支払いを求めることはありません。リンクをクリックせず、メールを削除してください。

Q4. 詐欺かどうか、どこで確認すればいいですか?
A. 届いた本物の書類に記載の窓口、日本年金機構の公式サイト(自分で検索)、または年金事務所へ。判断に迷うときは警察相談専用電話#9110も利用できます。

参考文献

  1. 日本年金機構「日本年金機構を装った不審な電話やメール・SMS、偽サイト等にご注意ください」
    https://www.nenkin.go.jp/oshirase/gochui/notice.html
  2. 警察庁「日本年金機構や年金事務所を名乗る詐欺に注意!」
    https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/250428/03.html
  3. 日本年金機構「日本年金機構を装った不審なメール・SMSにご注意ください」
    https://www.nenkin.go.jp/oshirase/gochui/20200609.html

執筆者紹介

社会保険労務士 土江啓太郎

土江 啓太郎(つちえ けいたろう)

社会保険労務士/グロースリンク社会保険労務士法人 代表

皆様、こんにちは。グロースリンク社会保険労務士法人の代表、土江 啓太郎です。私たちの事務所は、”幸せ”と”利益”を両立する「いい会社」を増やすことを経営理念として、労務管理の専門知識をもって、皆様の職場での様々な課題に対応しております。特に、障害年金の請求をお考えの皆様には、適切な手続きをサポートし、権利が確実に守られるよう尽力しています。私たちのミッションは、職場の健全な発展をサポートし、労働者の皆様が安心して働ける環境を提供することです。長年の経験と専門知識を活かして、障害をお持ちの方々が公正な支援を受けられるように助言及びサポートを提供させて頂いています。これからも、皆様の期待に応え、社会全体の福祉向上に貢献することを目指していきます。障害年金についてご不明な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。共に、より良い未来を築いていきましょう。

※本記事は2026年9月時点の情報です。詐欺の手口は変化します。最新の注意喚起は、日本年金機構・警察庁の公式情報をご確認ください。


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