事後重症請求とは?障害認定日請求との違いと、1日でも早く出したほうがいい理由を社労士が解説!
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こんにちは!
グロースリンク社会保険労務士法人の土江です。
障害年金の請求方法には、大きく分けて「障害認定日請求(本来請求)」と「事後重症請求」の2つがあります。このうち事後重症請求は、「初診日から1年6か月の時点では症状が軽かったけれど、その後に重くなった」という方のための請求方法です。
そして、この事後重症請求には、ほかの請求方法とは決定的に違う、とても大切な特徴があります。それは「さかのぼって受け取れない」こと、そして「請求が1日でも遅れると、その分だけ年金が減ってしまう」ことです。
この記事では、事後重症請求とは何か、障害認定日請求とどう違うのか、そしてなぜ1日でも早く出したほうがいいのかを、名古屋・岡崎・豊田で障害年金のご相談をお受けしている社労士の立場からわかりやすく解説します。
この記事の要点まとめ
- 障害年金の請求には「障害認定日請求」と「事後重症請求」の2つがある
- 事後重症請求は、認定日の時点では軽かったが後から症状が重くなった人のための方法
- 事後重症請求はさかのぼれない。年金は「請求した月の翌月分」からしか出ない
- だから1日でも早く出すほど、受け取れる年金が増える
- 期限は原則65歳の誕生日の前々日まで。過ぎると請求できなくなる
障害年金の2つの請求方法
障害年金は、原則として初診日から1年6か月を経過した日(これを「障害認定日」といいます)に、障害の状態が一定以上であれば受給できます。この障害認定日を基準に、請求方法が分かれます。
①障害認定日請求(本来請求)
障害認定日の時点で、すでに障害等級に該当する状態だった場合の請求です。この場合、認定日までさかのぼって年金を受け取れます(時効の関係で最大5年分まで)。
②事後重症請求
障害認定日の時点では障害等級に該当しなかった(症状が軽かった)けれど、その後に症状が悪化して障害等級に該当するようになった場合の請求です。
つまり、「認定日のときは年金をもらえる状態ではなかったが、今は該当している」という方が使う方法です。
事後重症請求の最大の特徴——さかのぼれない
ここが、事後重症請求を理解するうえで一番大切なポイントです。
障害認定日請求がさかのぼって受け取れるのに対し、事後重症請求はさかのぼれません。年金は、「請求書を提出した月の翌月分」から支給されます。
たとえば、同じように「今は2級に該当している」方でも、請求を出した月によって、受け取り始める時期がまるごと変わります。4月に請求すれば5月分から、6月に請求すれば7月分から。つまり、提出が2か月遅れれば、その2か月分の年金はもう戻ってこないのです。
だから「1日でも早く出す」ことが大切
事後重症請求は遡れないため、請求が遅れた分だけ、一生受け取れない年金が発生してしまうことになります。
障害基礎年金2級はおおむね月7万円前後、1級ならさらに高額です。仮に手続きの準備に迷って2〜3か月遅れてしまうと、それだけで十数万円〜20万円以上を受け取り損ねる計算になります。
「診断書を取るのが大変そう」「書類の準備が不安」と迷っているあいだにも、受け取れたはずの年金は日々失われていきます。事後重症請求に該当しそうな方は、完璧に準備が整うのを待つより、まず早めに動き出すことが何より大切です。
気をつけたい期限——65歳の壁
事後重症請求には、もう一つ重要な期限があります。
事後重症請求は、原則として65歳の誕生日の前々日までに請求する必要があります(65歳に達する日=誕生日の前日の、そのさらに前日まで)。これを過ぎると、原則として事後重症請求はできなくなってしまいます。
「まだ先のこと」と思っていても、診断書の取得や書類の準備には時間がかかります。60代に入っている方は特に、早めの着手をおすすめします。
診断書は「請求日に近い時点」のものが必要
障害認定日請求では、原則として「障害認定日の時点」の診断書が必要です。一方、事後重症請求では、「請求日からおおむね3か月以内(現症日)」の、今の症状を記した診断書が必要になります。
つまり、「今、障害等級に該当する状態である」ことを診断書で示す必要があります。主治医に診断書を依頼する際は、障害年金専用の書式を渡し、現在の日常生活や就労の状況が正確に反映されるよう、ふだんの困りごとをしっかり伝えることが大切です。
認定日請求と事後重症請求、どちらで出すべき?
実務では、「認定日の時点でも該当していたのでは?」というケースも少なくありません。もし認定日の時点ですでに障害等級に該当していたのであれば、さかのぼれる認定日請求のほうが有利です。
一方、認定日の時点では明らかに軽かった、あるいは当時の診断書が取れないといった場合は、事後重症請求を選ぶことになります。どちらで請求すべきかは、当時のカルテや診断書の内容によって変わるため、自己判断せず、専門家に一度確認してもらうことをおすすめします。
よくある質問
Q. 事後重症で請求して、あとから「認定日にさかのぼれた」とわかったら?
原則として、事後重症請求をした後に認定日請求へ切り替えることは簡単ではありません。だからこそ、請求前にどちらで出すべきかの見極めが重要です。迷ったら、出す前にご相談ください。
Q. いったん不該当だった場合、もう請求できませんか?
いいえ。症状が重くなってから、あらためて事後重症請求をすることができます。65歳までであれば何度でも挑戦できますので、あきらめる必要はありません。
Q. どのくらい早く動けばいいですか?
「該当しているかもしれない」と思った時点が、動き出すタイミングです。診断書の取得だけでも数週間〜1か月以上かかることがあるため、思い立ったらすぐにご相談ください。
まとめ
事後重症請求は、認定日の時点では軽かったが後から症状が重くなった方のための請求方法です。障害認定日請求と違ってさかのぼれず、請求した月の翌月分からしか年金が出ません。だからこそ、1日でも早く出すことが、そのまま受給額の差につながります。
「自分は事後重症に当たるのかな」「認定日請求とどちらで出すべきか判断できない」——そう感じたら、迷っている時間がもったいないので、まずはお気軽にご相談ください。グロースリンク社会保険労務士法人では、名古屋・岡崎・豊田を中心に障害年金の無料相談を実施しております。電話・LINE・オンラインでも対応しています。
参考文献
- 日本年金機構「障害年金の請求手続き(事後重症による請求)」 https://www.nenkin.go.jp/
- 日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」 https://www.nenkin.go.jp/
- 厚生労働省「障害年金制度について」 https://www.mhlw.go.jp/
執筆者紹介

土江 啓太郎(つちえ けいたろう)
社会保険労務士/グロースリンク社会保険労務士法人 代表
名古屋・岡崎・豊田を中心に、障害年金の申請サポートに取り組んでいます。「制度が複雑で、どこから手をつけていいかわからない」という方に、できるだけやさしい言葉でお伝えすることを大切にしています。事後重症請求のように1日の遅れが受給額に響くケースこそ、早めのご相談をおすすめします。



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